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ひびのコミュニティから

問い合わせ先

家族だんらん県民運動
「みんなで食卓推進委員会」事務局
(佐賀新聞社広告部内)
電 話:0952-28-2141
メール:dan-ran@saga-s.co.jp

メッセージを紹介します!

 :県民運動がスタートした2008年秋、理事や関係者の方々からメッセージをいただきました。
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夕焼け帰宅たまにはいい/富吉賢太郎(佐賀新聞論説委員長)

夕焼け帰宅たまにはいい

佐賀新聞論説委員長 
富吉賢太郎

 親しげで、なごやかな人の集まり「だんらん」を漢字で「団欒」と書く。親子が仲むつまじく集うのが「家族だんらん」。なかなかいい響きではないか。
 「欒」とはムクロジ科の落葉高木のこと。種子は堅くてまん丸で、それを糸でつないで数珠に使ったりするが、その字を”解体”してみるとまた面白い。木の上の言葉を糸でつないでいる。「欒」は「語らい」と考えてもいい。「団」は丸いかたまりだから「団欒」は人が車座になって言葉を交わし談笑することなのだ。
 さて、地球温暖化に警鐘を鳴らしている気象予報士の平井信幸さんから「地球温暖化防止対策で最も効果的なのが家族だんらんです」と聞いたことがある。「どうして?」と思ったら親子、家族が一つの部屋に集まって無駄な電気を使わなければCO の排出削減になるというのである。
 「家族だんらんと地球温暖化対策」、なるほど納得である。だが、「家族だんらん」の大切さはそれだけでない。
 今、夕べのだんらんどころか一日の始まりの朝の食卓でさえ家族みんながそろうこともない。そんな家庭が増えているという。そしていつの間にか家族の心の通い合いも薄れていったのだ。
 作家の早坂暁さんに「夕日」というエッセーがある。「今どきの子どもたちは海に夕日が沈むころ、どこにいるだろう。親はどこで何をしているだろうか」と問いかけている。
 早坂さんは「夕日を見ることはとても大切だ」と言う。西に沈んでいく夕日を見ていると、「ああ、今日も一日が…」と、一日の終わりを実感できる。この実感とひとときが大切なのだ。だから早坂さんは「夕日を見よう」と呼び掛けるのだが、現代人はみんな忙しくて、子どもたちも大人も夕日を見ることなどとんと少なくなった。
 子どもたちはそのころ部活や塾でねじりはちまき。親たちもまだまだ会社で仕事の真っ最中で「夕日に感動しても飯が食えない」と働いている。確かに、まだ夕日のあるころ帰宅できるなんて夢物語かもしれないが、毎日は無理でも月に一度、一週間に一度くらいはできるかもしれない。
”夕焼け帰宅”は必ずや、忘れかけていた家族だんらんの復活につながる。家族がそろって夕食の食卓を囲めば、そこには会話が生まれる。笑い声が聞こえてくる。「家族でよかった」と生きている実感もわいてくる。
 佐賀新聞社と県が提唱する「家族だんらん」県民運動がスタートした。「食」「食育」を柱にした”だんらんの場”の創出運動である。大人も子どもも、ここらでちょっと生活スタイルや生き方を見つめ直そう。この思いが県民総参加の運動に広がればと願っている。

2009年09月01日 20時29分