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第123回 県地域温暖化防止活動推進センター(2016年7月30日掲載)

●●芽生えたエコの輪をもっと大きく●● vol.3

 日々の暮らしの中で環境を守ることは、私たちの役割でもあります。地球規模での保全も、まずは一人一人の行動から始まります。今回で11年目を迎える「エコライフ・エコライブさが」。昨年度に続き、これまで取り上げてきた活動を振り返り、意識の高まりを紹介し、さらにその輪を広げていきます。

●●●環境問題をより身近に●●●/●●●つながりを深めて啓発●●●

 

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ソーラーモーターカーを競争させる子どもたち=吉野ヶ里町の吉野ヶ里メガソーラー発電所「てるてるの森」

 強い日差しが照りつける中、自ら組み立てた手のひらサイズのソーラーモーターカーを持って屋外に出る子どもたち。ソーラーモーターカーが地面に置かれた途端、太陽光を浴びて勢いよく走り出すと、子どもたちは歓声を上げながら、後を追っていた。
 県地球温暖化防止活動推進センター(温暖化防止センター)が24日に開催した「学べる夏の日替わり体験イベント」のひとこまだ。
 会場は、吉野ヶ里町の吉野ヶ里メガソーラー発電所「てるてるの森」。年間約1万3000?ワットアワー(一般家庭消費電力の約3800世帯分)の電気をつくれる太陽光発電施設で、自然エネルギーなどの情報を伝えるイベントも行っている。
 イベント運営は、温暖化防止センターが「てるてるの森」運営会社から委託されて取り組んでおり、今夏は「ソーラーモーターカーづくり」のほか、「日時計づくり」「リサイクル工作」「木の実を使った自然工作」の4回の講座を設けた。夏休みの自由研究のテーマにする参加者が多いのか、今年の講座は全て定員に達するほどの人気ぶりという。
 

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温暖化防止ネットのスタッフの説明を聞きながらソーラーモーターカーを組み立てる参加者=吉野ヶ里町の吉野ヶ里メガソーラー発電所「てるてるの森」

●●体験通じて家族ぐるみで
●●

 この日は、県内から約40人の子どもたちが参加した。ソーラーモーターカーづくりでは、部品を組み立てて太陽光を動力にして走らせることで、太陽光発電の仕組みを理解し、二酸化炭素、窒素酸化物などの有害物質を排出しないクリーンエネルギーの大切さについても学んだ。
 温暖化防止センターを運営するNPO法人温暖化防止ネットのスタッフが、「タイヤを取り付けたら次はモーターです」「ソーラーパネルが落ちないようにしっかり差し込んで」などと説明し、子どもたちは保護者らと相談しながら上手に組み立てていった。東脊振小4年の高尾柊也君(9)は「タイヤの取り付けが難しかったけど、走らせたらスピードが出て楽しかった。電池がいらないエコなおもちゃなのでいくらでも遊べる」と笑顔を見せていた。
 「子どもたちが関心を持つと、親にも伝わる。環境問題は家族ぐるみで取り組んでこそ意味がある」と同センター長の橋本辰夫さん(64)。同センターは、温暖化対策推進法に基づいて各都道府県などに設置される団体で、知事が指定する法人などが運営する。佐賀県の場合は、2005年に温暖化防止センターが開設され、08年から温暖化防止ネットが運営するようになった。

●●「エコ」シート応募10倍に●●

 

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県地球温暖化防止活動推進センターが運営するイベントのチラシ

 8年間にわたる温暖化防止ネットの活動は多岐にわたる。緑のカーテンづくりや、電気自動車の試乗会など、さまざまな企業や団体を巻き込んだ啓発活動が特徴で、橋本さんは「今後もいろいろとつながっていき、『協働』をベースに活動を続けていく」と話す。8年目を迎えた「エコチャレンジシート」は、「テレビを見る時間を短くした」「冷蔵庫は開けたらすぐに閉めた」など、実践したエコ活動記録のはがきを送ってきた子どもたちに参加賞を届ける取り組み。応募者数は当初の10倍にあたる約7000人に急増した。
 環境問題は、衣食住のあらゆることと結びつくといわれる。これまでの活動を通して、橋本さんは「大きく構えないで、できることからコツコツと」とアドバイス。さらに多くの県民の環境意識の高まりも願っている。

 

●●●●プレイバック●●●●

●●●企業・団体と連携●●●

 

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 2009年8月30日付で、県地球温暖化防止活動推進センターを紹介した。08年からNPO法人「温暖化防止ネット」が運営するようになった。環境問題を身近に感じてもらおうと、初めて開催した「えこ・エコ夏祭り」では、太陽熱で料理するソーラークッカー実演や省エネ住宅の紹介など、子どもと大人向けのイベントを実施。加えて、企業・団体との連携強化を図る目的でエコカーの展示や電力会社による省エネ生活講座も開いた。
 当時は啓発・広報活動に本腰を入れようとしていた時期で、同センター長の橋本辰夫さんは、「さまざまな団体とネットワークを築いて環境問題への取り組みを広げたい」と抱負を語っていた。その後、年々さまざまなイベントを仕掛けて、一人一人が温暖化防止対策に関心を持てるように力を注いだ。紙面では、活動自体を生活に密着させるために企画した「ECOで賞in佐賀コンテスト」への応募も呼び掛けた。

 

【MEMO】 「地球」に触れよう

 県地球温暖化防止活動推進センターが、子どもたちの環境学習を手助けするイベント、夏休み特別企画「地球に触れる夏休み」(県、鹿島市主催)が8月23~28日、鹿島市生涯学習センター「エイブル」で開かれる。目玉コーナーは、大気の循環や将来の温暖化の姿などを見て触って体験できる、世界に20数台しかないデジタル地球儀。日替わり体験イベントでは、保冷剤を使ったアロマポット、マイ箸、有明海生物の標本などをつくる講座を用意する。いずれも事前申し込みが必要で、問い合わせは「エイブル」事務局、電話0954(63)2138へ。

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