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第130回 佐賀大学「ぐるりん」(2017年2月28日掲載)

●●芽生えたエコの輪をもっと大きく●● vol.10

 日々の暮らしの中で環境を守ることは、私たちの役割でもあります。地球規模での保全も、まずは一人一人の行動から始まります。今回で11年目を迎える「エコライフ・エコライブさが」。昨年度に続き、これまで取り上げてきた活動を振り返り、意識の高まりを紹介し、さらにその輪を広げていきます。

●●●おゆずりマーケット準備に奔走●●●/●●●生活用品とエコの精神を橋渡し●●●

 

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卒業生から寄せられた家電などの「おゆずり品」を探す新入生=2016年3月27日、佐賀市本庄町の佐賀大学体育館

 卒業生が一人暮らしで使わなくなった家電や家具などを、新入生が無償で受け取り使っていく-。このリユース・リサイクルの思いを形にした取り組みが毎年、佐賀大学で繰り広げられている。入学シーズンに開かれる「おゆずりマーケット」に向け、環境系ボランティアサークル「ぐるりん」が、春の訪れを前に、回収作業など準備活動を本格化させている。
 青空が広がった2月16日、緑色のパーカを着込んだメンバー10人が大学正門前に集まった。「きょうは終日、大学の西と東に分かれてチラシを配ります」。代表の渡邉友貴さん(20)=経済学部2年=がこう切り出し、役割をてきぱきと指示。その後メンバーたちは、それぞれの担当エリアに向かった。
 「まずは自分たちの活動を知ってもらいたい。それからエコにも興味をもってほしい」。メンバーたちは、閑静な住宅街に点在する学生アパートを見つけると、郵便ポストにチラシを入れて回った。用意した3500枚のチラシは2日間で配り終えた。
 

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不用品提供を呼びかけるチラシを配布するため、担当エリアを決める「ぐるりん」メンバー=2月16日、佐賀市内

●●もったいないという気持ちを胸に●●

 おゆずりマーケットは1998年にスタート。当初から学生の有志が実行委員会をつくって運営。団体名の「ぐるりん」は、「大事なものを循環させる」という意味が込められているようだ。
 モットーは、「もったいないが、好き」。メンバーたちは、「『もったいない』という気持ちを持つことが、環境意識を高める第一歩である」ということを心に刻んで活動し、そろいのパーカにも目立つようにプリントしている。
 活動内容は、おゆずりマーケットと、11月に開催される学園祭でのフリーマーケット出展の二本柱。活動時期が短期集中型であるため、他のサークルとかけもちするメンバーも多い。「堅苦しくなく、楽しくやろう」というスタンスが魅力なのか、メンバーは現在、146人という大所帯になっている。渡邉さんは「回収作業も無理強いはしないが、熱心なメンバーが多く助かっている」と話す。

●●「さりげなく」行うエコ活動●●

 

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おゆずりマーケットの成功を誓って円陣を組む「ぐるりん」メンバー=2016年3月27日、佐賀市本庄町の佐賀大学体育館

 おゆずりマーケットで取り扱うのは、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、テレビ、棚、いす、机、ベッドなど。新入生にとって、一人暮らしを始める際にはほしいものばかりだ。
 前回は、入学式前に学内で開かれる「新入生歓迎の集い」の日程と合わずにマーケット開催のPRが不足したため、来場者が伸び悩んだという。今回は広報にも力を入れる予定で、入試の合格発表日から「4月2日開催」を呼びかけていく。
 一方の回収作業。チラシ効果がすでに出始め、15件(23日現在)の回収予約が入っている。大学は春休み休暇中のため、渡邉さんらは26日から連日、リヤカーを引いて回収品を集め、学内の倉庫にストックしている。
 多くの生活用品が先輩から後輩へ受け継がれることで、ムダなごみが減っていく。渡邉さんは自分たちの取り組みを「さりげなく行うエコ活動」という。「ぐるりん」は、同世代の若者に循環型社会の大切さが身をもって体感できる場を提供し続けていく。

 

●●●●プレイバック●●●●

●●●有効利用を願い提供●●●

 

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 「ぐるりん」を取り上げたのは2011年3月30日付で、この年の「おゆずりマーケット」を4日後に控えていた。14回目の開催を前に、佐賀大学本庄キャンパス内の倉庫には、家電や家具がびっしりと並べられ、“出番”を待っていた。冷蔵庫や洗濯機など一人暮らし用とはいえ、1台あたりの重量は相当なもの。リヤカーを引いて約140点を集めたメンバーたちの苦労が垣間見える。
 当時は東日本大震災直後。震災の影響で会社の寮が使えなくなり、アパート暮らしになった卒業生もいて、譲れなくなったケースもあったという。それでも「後輩たちに有効利用してほしい」という思いは脈々と受け継がれ、マーケットは今年、20回目を迎える。

 

【MEMO】 3月23日まで回収

 「ぐるりん」は3月23日まで、「おゆずりマーケット」(4月2日開催)で新入生に無償提供する生活用品の回収を受け付けている。品目は家電、家具、日用雑貨(書籍除く)、自転車などで、家電は10年以内に製造されたもの-など条件がある。今春卒業予定の学生が対象で、回収費は1件500円。エリアは、リアカーで回収するため、本庄キャンパス周辺(鍋島方面は21日のみ)。回収希望者は、氏名、住所、連絡先、品目、希望日を、メール(gururin_saga@yahoo.co.jp)で知らせる。後日、同団体から連絡する。質問や相談も受け付けている。

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