佐賀新聞紙面特集

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第132回 (最終回) 次代につなぐ(2017年4月30日掲載)

●●芽生えたエコの輪をもっと大きく●● vol.12

 日々の暮らしの中で環境を守ることは、私たちの役割でもあります。地球規模での保全も、まずは一人一人の行動から始まります。今回で11年目を迎える「エコライフ・エコライブさが」。昨年度に続き、これまで取り上げてきた活動を振り返り、意識の高まりを紹介し、さらにその輪を広げていきます。

 今回が最終回。「衣・食・住」を切り口に、過去このコーナーで紹介したり、エコさが基金の助成を受けたりした環境保全団体3団体の活動の変化を紹介、「次」に進むべき道を取り上げます。

●●●さまざまな視点で環境を守ろう●●●

 

写真1上(400x◆)★エコライフ 屋上緑化庭園 009.JPG
開設から12年たった屋上緑化庭園に立つ副島さん=佐賀市唐人

●●【住】 屋上庭園で電気代3割カット●●
~ビルオーナー・副島さん~

 佐賀市の中央大通り。通り沿いから見上げると、屋上にトネリコの木の枝が見えるビルがある。県内では珍しい屋上緑化庭園。オーナーの副島勉さん(66)は、「庭をつくって12年。屋上表面の温度上昇を防ぐことができ、建物内の省エネや電気料金削減につながる。(階下にある自社の)事務所も快適に過ごせる」と強調する。しかし屋上緑化は都会に比べ、県内ではまだわずかだ。
 副島さんは妻と一緒に、樹木や草花の手入れに余念がない。約25平方メートルの敷地には緑が絶えない。電気代は導入前から3割減ったという。ランニングコストはかかるが、「もともと自然が大好きで、どんな形でも残したいという思いが強くなった」という副島さん。街なかだからこそ、緑の大切さをアピールできる。

 

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県外の学生たちや地元住民と開いた「夏合宿」=2016年9月、佐賀市富士町苣木地区

●●【食】 山間部から6次化産業発信●●

~佐賀大生農業サークル「ForS.」~

 佐賀市北部の山あいにある富士町苣木(ちやのき)地区。佐賀大学の農業サークル「ForS.(フォーエス)」は、ここを活動拠点に野菜や米を栽培する。収穫後は加工品をつくり、ここ数年は東京で大学生が自ら企画する食と農林漁業に関するイベントに出品。昨年は自分たちで栽培した野菜やごまを原料にして作ったふりかけを持ち込み、完売させた。
 2015年に住友生命が募集したコンテストでは社会的課題に対する活動として「大賞」を受賞。「副賞」として、同社CMに出演した元スケート選手の浅田真央さんが現地を訪れ、学生たちや地元住民と交流した。現代表の松竹美穂さん(20)は「真央ちゃんが来たころは入学前だったが、先輩たちの話を聞き、あらためて佐賀の農業をもっと広く知らせ、好きになってほしいと思った」。設立から5年。年々活動の幅は広がる。学生発信の6次化産業は、過疎化が進む山間部の暮らしに刺激を与えている。

 

写真3右(300x◆) エコプラザP1040580.JPG
エコプラザの恒例になっているフリーマーケット=佐賀市高木瀬町のエコプラザ

●●【衣】 フリマで衣服をリユース●●

~佐賀市・エコプラザ~

 佐賀市清掃工場の敷地内にある環境学習施設「エコプラザ」には、リユースに主眼を置いた数々の取り組みが行われている。中でも定着しているのが、家庭内の不用品をリユースするエコマーケット(毎月第3日曜日開催)。25区画に多い時で約400人が訪れ、掘り出し物を見つけている。
 今夏にオープンから14年目を迎えるエコプラザを管理するNPO法人さが環境推進センター理事の石原太郎さん(41)は「不景気な世の中になり、安価な新品が手に入るようになった。便利になった反面、長く使えないものや長く使うつもりがないものが多く流通し、物を大事に長く使う「リユース」の意識が薄れているのではないか」と分析する。同施設には小学生の見学も多く、「リユースの大切さをいつも話している」という。次世代への環境にやさしい社会づくりに向け、模索を続けている。

●●【提言】 できることから行動を●●

~地球温暖化防止活動推進センター長 橋本辰夫さん(65)~

 

写真4下(150x◆)★エコライフ識者橋本辰夫さん 006 - コピー.JPG
   橋本 辰夫さん

 本紙の公共広告キャンペーン「エコライフ・エコライブさが」は11年にわたり続いた。紙面に多くの環境保全団体が登場したが、それぞれに励みになっていた。情報も共有でき、身近な地域でどんな団体が活動しているかも知ってもらえた。キャンペーン中の2011年には東日本大震災、16年には熊本地震があり、エネルギーの大切さを肌で感じられたはずだ。国は、温暖化の原因であるCO2の排出が少ない商品を使うなどする「クールチョイス」運動に力を入れている。これからのトレンドになる。私たちが環境を守るには、難しいことではなく、できることから行動することが大切だと思う。

●●●●プレイバック●●●●

●●●エコさが基金 10年間で延べ45団体に助成●●●

 佐賀新聞社は公共広告キャンペーンの一貫で、2007年からエコさが基金をスタートさせた。環境保全に取り組む団体の活動を支えようと、これまで延べ45団体を助成してきた。毎年趣向を凝らした企画を審査し、県内の環境保全活動の活発化に貢献してきた。別表の通り、環境保全といってもさまざまな切り口で活動に取り組んでいる様子がうかがえる。

●●過去の助成先団体●● 
【2007年】循環型たてもの研究塾(武雄市)▽森と海を結ぶ会(佐賀市)▽自転車友の会(佐賀市)▽ふくしさとづくりの会(佐賀市)▽ビッグ・リーフ(佐賀市)
【2008年】ハビタットありた(有田町)▽プロジェクトワイルド―SAGA(佐賀市)▽有明海ぐるりんネット(佐賀市)▽海童保育園(鹿島市)▽らぐーん(佐賀市)
【2009年】きびっとの杜(基山町)▽鳥栖の未来を考え実行する会(鳥栖市)▽おもちゃ病院さが(佐賀市)▽レインボー七つの島連絡会議(唐津市)▽ジョイナス有田(有田町)
【2010年】かいろう基山(基山町)▽ステップ・ワーカーズ「まる工房」(佐賀市)▽江北町子ども体験教室(江北町)▽鹿爽(ろくそう)会・鹿島福祉作業所(鹿島市)▽伊万里市児童クラブ連合会(伊万里市)
【2011年】はちがめ生ごみステーション市民の会(伊万里市)▽さざんか塾(吉野ケ里町)▽元気・勇気・活気の会(佐賀市)▽ひよっこ百姓塾(佐賀市)
【2012年】温暖化防止ネット(佐賀市) ▽佐賀きゃら柿の会(佐賀市)▽佐賀ん町屋ば甦(よみがえ)らす会(佐賀市)▽とさくさん(鳥栖市)
【2013年】夢の学校(佐賀市)▽うらばっ会(武雄市)▽SAGAアウトドアガイドクラブ(佐賀市)▽さが環境推進センター(佐賀市)
【2014年】NPO法人佐賀空港コスモス園支援会(佐賀市)▽NPO法人伊万里湾小型船安全協会(伊万里市)▽こだまの富士(さと)倶楽部(佐賀市)▽NPO法人佐賀大学スーパーネット(佐賀市)▽ForS.(佐賀市)
【2015年】湛然(たんねん)の里と葉隠の会(佐賀市)▽クリーンの環(伊万里市)▽日本ボランティアクラブむつごろう(佐賀市)▽Green-Nexus(佐賀市)
【2016年】こだまの富士(さと)倶楽部(佐賀市)▽おもちゃ病院とす(鳥栖市)▽Green-Nexus(佐賀市)▽えこいく(佐賀環境フォーラム環境教育班)(佐賀市) 
【2017年】※5月に決定

 

【MEMO】 エコさが基金助成団体募集中!!

 佐賀新聞社と佐賀未来創造基金は、環境保全活動に取り組む県内のNPO法人やボランティア団体などに活動資金を助成する「エコさが基金」への応募を募っている。1団体あたりの助成額は最大20万円。締め切りは5月16日(必着)。
 所定の応募用紙にこれまでの活動概要や助成金の使途目的などを明記し、活動が分かる詳しい資料を添えて、公益財団法人佐賀未来創造基金「エコさが基金」係(〒840-0813 佐賀市唐人2-5-12 TOJIN茶屋3階)に申し込む。応募用紙は佐賀未来創造基金のウェブサイトからダウンロードできる。問い合わせは佐賀新聞社アド・クリエート部、電話0952(28)2195(平日)。または佐賀未来創造基金、電話0952(26)2228(平日)。

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