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精霊流し 下流住民迷惑 筑後川
【写真】夏場に実施した筑後川下流域のごみ回収。流木などに交じり精霊舟も=大川市、2007年8月下旬

 先祖を敬う盆の風物詩「精霊流し」の精霊舟や供え物が漂着し、筑後川下流域の沿岸住民が処理に苦慮している。一帯での精霊流しは原則禁止だが、個人的に流す人が後を絶たず、水質悪化の恐れが指摘され、川沿いの港では腐った供え物の悪臭や、ろうそくの火でブイや漁船を焦がす被害も出ている。

 同川流域は筑後川河川事務所大川出張所が環境保護の観点から、精霊流しの自粛を呼び掛けているが、各家庭が個人的に流しているという。正確な数は分からないが同出張所の委託を受け、4年前から夏場にごみ回収を続ける大川市のNPOは「大川、佐賀市諸富町の両岸から少なくとも100隻以上は流されている」という。

 嘉瀬川、佐賀江川、本庄江川で精霊流しを実施する佐賀市では、市が補助金を出し実施団体が処理している。しかし、筑後川下流は禁止区域のため行政が乗り出すわけにはいかず、大川出張所は毎年、流域自治体の広報誌などで禁止を呼び掛けるものの「効果はいまひとつ」。佐賀市諸富支所も「先祖を尊ぶ気持ちは大切だし、個人的に流す人を見張ってやめさせるわけにもいかない」という。

 一方で、流された舟や供え物がごみとなり、大川市の住民は「生ものが腐って異臭が発生するほか、ひどいときは舟の破片が半年近く漂流する」と困惑顔。諸富町の漁師も「以前より減ったが、南風が吹くと港に大量の漂着物が打ち寄せられる」と打ち明ける。

 こうした状況を受け、ごみ回収に協力してきた観光遊覧船業、木原克実さん(56)=大川市=が環境悪化を防ごうと仲間に呼び掛け「合同精霊舟」を仕立てる。実費を徴収し船にお札や供え物を乗せ、読経した後、遺族が乗る随行船とともに沖に出て供養する。供え物などは港に戻って処分する。木原さんは「各自が勝手に精霊舟を流していたので盆明けには大量に浮いていた。できることから実践したい」と話す。合同精霊船の問い合わせは実行委、電話0944(87)0603へ。

【写真】夏場に実施した筑後川下流域のごみ回収。流木などに交じり精霊舟も=大川市、2007年8月下旬

2008年08月12日更新

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