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玄海町が原子力広報アニメ製作へ 住民から疑問の声も

 東松浦郡玄海町は原子力広報用アニメの製作に向け、委託業者を募集している。製作費は800万円で、国の原発関連交付金を活用する。本年度中に行政放送などで流す予定だが、福島第1原発事故を受け、昨年度に作った広報ビデオも公開を見送っている状況。九州電力の「やらせ問題」などで原発の再稼働が不透明な中、住民からは「この時期に広報などできるのか」と疑問の声が上がっている。

 

 アニメ(15分間)は低年齢層向けで、小学4、5年生が理解できる内容が条件。製作費800万円は、国の原子力広報・安全等対策交付金を充てる。公募は26日までで、1月末までに作り、年度内に行政放送や町ホームページで公開することにしている。

 

 しかし、福島第1原発の事故は半年近くたった今も収束の見通しが立たず、第三者機関の事故検証も始まったばかり。九電に加え、国の「やらせ要請」も発覚し、再稼働の見通しは立っていない。

 

 こうした中で、町が原発広報を進めることに住民は冷ややかな反応。玄海原発の説明番組に出演した平田義信さん(49)は「事故も収束していないのに、広報などできるのか。事故で分かったのは、人間が原発を制御することの難しさ。危険性も指摘しないと意味はないが、それだと採用されないだろう」と話す。

 

 学校関係者も「地域や家庭で言葉を尽くし、原発とどう向き合うかを考えることが大切。アニメでそれができるだろうか」と疑問を投げ掛ける。

 

 町が昨年度に製作した広報ビデオも活用されていない。同交付金事業で、費用は約700万円。住民向け学習会の様子を2時間にまとめたもので、事故で破綻した原発の「止める、冷やす、閉じ込める」機能が内容に含まれていた。このため、町は「中身を修正し、流すタイミングを探っている」という。

 

 ビデオが活用されていないことについて、町は県や国に事情を報告。経産省は「不測の事態で仕方ない」と理解を示す一方、会計検査院は「詳しく調べないと分からない」としながらも「税金の使い方としては問題がある」と指摘している。

2011年09月06日更新

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