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原発安全対策、バスケ妨害 唐津市の島民困惑

 唐津市内の七つの離島で、原発事故が起きた時の一時避難所となる校舎や体育館、公民館の放射線防護工事が進んでいる。このうち、体育館に据え付けられた防護テントが折り畳んだ状態でもコートにはみ出し、バスケットボールなど球技をするにも支障が出る状況となっている。子どもたちに不自由な思いをさせる安全対策に、島民から困惑の声が上がっている。

 体育館は風通しをよくする構造上すき間が多く、被ばくを防ぐために施設全体を密閉状態にするのは難しい。市は業者と協議し、折り畳み式テントを設置し、災害時には空気圧を高め、放射性物質を防ぐ安全対策を選んだ。工事は夏休み期間中に行った。

 ただ、壁に据え付けたテントは折り畳んだ状態でも1・2メートルの厚みがあり、体育館側面のバスケットボールのリング下まではみ出す。子どもがけがしないように緩衝材を取り付けるため、さらに厚みが出ている。

 加唐、馬渡、小川の3島の小中学校が同じような問題に直面しており、学校関係者は「機械などにボールを当てるわけにはいかず、バスケットは難しい。バレーボールをやるにも圧迫感がある。授業は今の体育館でやれることをやるしかない」と頭を痛めている。

 設計段階で、体育館に「出っ張り」ができることに対し、学校や島民が見直しを求めた。しかし市側は「国が認めるのは鉄筋コンクリートの構造物だけ。学校しか工事ができる場所がなかった」と理解を求めた。

 離島の放射線防護工事は、通常の原子力安全対策ではなく、国の緊急経済対策で進められ、1施設当たりの事業費は2億円。既存施設の放射線防護工事は前例がないにもかかわらず、国はガイドラインなどを示すことなく、市に事業を委託した。

 工事期限は来年3月末と迫る中、市危機管理防災課の秋山剛輝課長は「工事のために教育に影響が出るのは心苦しい。しかし、国が安全対策のメニューを示すのに、自治体側が蹴るというのは現実的にできない」と苦しい胸の内を明かす。

 体育館のテントは四つで、伸ばすと長さ10メートル。収容人数は計66人となっている。ただ、人口160~400人の島民全員を収容するにはほど遠く、図書室や音楽室を二重サッシにするなど防護対策の2期工事がこの秋にも始まる。工事期間の数カ月はこれらの特別教室が使えないという支障が出てくる。

 ほんろうされる小さな島の住民たち。馬渡島の男性は「学校施設は島民にとっても大切な交流の場。ほかにやり方はなかったのか。再稼働の条件整備のために、国が急いでいるとしか思えない」と憤る。

2014年09月15日更新
バスケットボールのリング下まで張り出した折り畳み式テント。原発の安全対策とはいえ、体育の授業に影響を与えている=唐津市鎮西町の馬渡小中学校

バスケットボールのリング下まで張り出した折り畳み式テント。原発の安全対策とはいえ、体育の授業に影響を与えている=唐津市鎮西町の馬渡小中学校


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