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太田審査委員長インタビュー 美的刺激受け、感性磨いて

 県内最大の書の公募展「梧竹・蒼海顕彰第23回佐賀県書道展」(佐賀新聞社主催)が、佐賀県立博物館で開かれている。審査委員長を務めた太田文子さん(書道専門誌「墨」編集委員)に審査の過程や大賞作品について聞いた。(藤生雄一郎)

 審査委員長を務めて今年で3年目になった。一般公募の出品が増え、全国各地からの出品が相次いだ。幅広い作風が見られ、入賞する者も出てきた。委嘱部門は108点から受賞7点を絞り込むまで、選考を何度も重ねた。公募、委嘱と差が少なく、難しい選考だった。高校生の書は誠実に練習している姿が伝わってきた。

 

 委嘱部門で大賞を受賞した田久保是空(ぜくう)さん(小城市)の漢字「蓮花(れんげ)」は、一目見たときに紙面が明るくて、線がキラキラと輝いているような印象を受けた。1本の線に込められた情報量の多さは、田久保さんが書にかけてきた時間の長さを反映している。白と黒のバランスが良く、線質が非常に明るくて澱(よど)んでいない。篆書(てんしょ)という古い時代のものを自分のものにしている。書体に絵の要素を残しており、書を知らない人でも楽しめる。大賞にふさわしいグレード感があった。

 

 調和体では言葉をどう表現していくか、工夫の跡が見られた。今後、調和体に期待したい。読めなくても、字の美しさや形を味わうことができるが、読めた方がもっと書に親しめる。これからは書を見て楽しむ時代になってくる。読めたり、よく知っている歌があると、鑑賞者に強く訴えられる。自分の書を追求していくことも大事だが、鑑賞者を増やしていくという視点も持たなければならない。


 かなや調和体はやや少なめだった。委嘱作家や審査会員が率先して取り組んでくれると、より展覧会に来てくれる方が増えるのではと思う。少字数書はにじみ、かすれ、線質など類型化しているため、表現の幅が狭い気がする。オリジナル性のある新しい書が出てきてほしい。

 

 一般公募作品は作品数が増え、社中の書風からはみ出し、今までに見ることのなかった作品が現れた。全国的な広がり、うねりが見える。高校生の部は、佐賀北高だけでなく、そのほかの高校も力を付けてきた。

 

 書をかくにあたり、いろいろな美しいものを見て、美的な刺激を受けてほしい。豊かな時間を過ごすことでしか、感性は磨かれない。美術や音楽、緑とかに触れ、豊かな時間を過ごしてもらいたい。街中には結構意外なところで梧竹や蒼海の書が飾ってある。あらためて、じっくりと観て、自分の中でどんな風に思ったのか言葉にしてほしい。

 ▷入賞作品は中期(~7日)、後期(9~13日)に分けて県立博物館で展示する。入場無料。問い合わせは佐賀新聞社事業部、電話0952(28)2151。

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