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言語のUD(12年1月29日)
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【写真】外国人客の来店に備え、嬉野市内

の温泉旅館のフロントに常備されている

「指さす会話板」=嬉野市嬉野町の大正屋

中国の格安航空会社(LCC)春秋航空の佐賀-上海便就航を機に、佐賀県内では外国人観光客に配慮した対応を強化する動きが広がっている。公共施設などの案内板の多言語化をはじめ、宿泊施設やタクシー業界では「言語のユニバーサルデザイン」を目指した独自の取り組みに力を注ぐ。

 

 「モーニングコールを頼みたい」「部屋に鍵を置いたままドアを閉めた」。嬉野市の温泉旅館・大正屋のフロントには、文字とイラストで外国人客と簡単に意思疎通できる「指さす会話板」が置かれている。対応する言語は英語と韓国語、中国語は繁体字と簡体字の2種類だ。

 

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【写真】嬉野市が製作した計7種類の

「指さす会話板」

▽急病時にも素早く対応

 「外国人のお客さまとの意思疎通を図る上で、重要なツールと期待している」と社長室長の山口剛さん。外国人客の大半は通訳同行のツアーで来客するため、これまで会話によるトラブルはなかった。しかし、山口さんは「外国からのお客さまは年々増えている。これまで以上に、迎える側として万全を期さなければ」と話し、急な病気にも対応できる救急用の会話板も準備している。


 会話板はA4サイズのプラスチック製。「ひとにやさしいまちづくり」を掲げる嬉野市が、増加する外国人客との会話のバリア(壁)を取り払おうと製作した。


 「旅館用」「商店用」「料飲店用」「交通用」「病院用」「救急用」「市役所用」の7種類あり、それぞれの現場で想定される例文が日本語を含め4カ国語で記されている。嬉野温泉旅館組合によると、組合加盟の34旅館は旅館版と救急版を置いているという。

 

▽ノウハウは福島県から

 会話板製作のノウハウを提供したのは、福島県でユニバーサルデザイン普及の活動をしているNPO「ユニバーサルデザイン結」の佐藤玲子さん。福島市役所で採用され、会話板の“元祖”ともいわれる「指さし会話板」の発案者だ。


 「嬉野市の会話板のコンセプトは、おもてなしの心。文字の羅列ではなく、イラストをふんだんに盛り込むことでクスッと笑えるものにした」と佐藤さん。実際に嬉野市を訪れて各現場でヒアリング。例文には、「大浴場」や「浴衣」など温泉観光地らしい言葉も盛り込んだ。


 救急用は同市の消防から要望を受けて急きょ追加した。旅先で最も不安になるのは急な病気になったとき。症状や痛い部位を即座に伝えることで、搬送時間の短縮と患者の不安解消につなげる。佐藤さんは「救急用はこれまでなかったアイデア。福島でも導入できないか、提案を考えている」と話す。

 

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【写真】「指さし会話シート」を備えた佐賀

市内のタクシー

▽タクシー業界1260台に配備

 一方、佐賀県バス・タクシー協会(佐賀市、52事業所)も、会話例文を指さして外国人観光客とのコミュニケーションを図る「指さし会話シート」を製作した。協会加盟のタクシー約1260台に配備している。


 こちらのシートもA4サイズのプラスチック製で中国語、韓国語、英語に対応。客用とドライバー用の2種類に分け、それぞれがシートを手に持って意思疎通できるようにした。


 客用の例文は「私が行きたいところは〇〇です」「この紙に書いてあるところへ行ってください」など。ドライバー用には「目的地の名前か住所が分かるものを持っていますか」「有料道路は別料金になりますが時間短縮のために使いますか」など実用的な例文が記されている。


 ただし、あいさつ文はあえて除外。製作に当たった同協会の平井伸也業務課長は「ハロー、サンキューなら世界共通。歓迎の意を示すためにも、片言でいいから、あいさつを交わすように呼び掛けている」という。


 会話板によるコミュニケーションには限界があるが、外国人だけでなく、日本の高齢者や耳の不自由な人向けに活用する道も広がる。佐藤さんは「まずは多くの人に会話板の存在を知ってもらうこと。“飾り物”とせず有効に使ってほしい」と訴える。

 

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外国人客増に対応受け入れ態勢進む

 

 春秋航空の佐賀空港就航を受け、佐賀県と県観光連盟は、食事や買い物、支払い時に中国語、韓国語、英語で対応できる「指さし会話シート」2千枚を製作。フイルムコートのA3判のシートで、県内の店舗などに配布した。


 佐賀空港やJR佐賀駅、佐賀駅バスセンターなどでは案内看板を多言語化したものに取り換えた。今後は唐津、武雄、有田など県内のJR駅でも順次換えられるという。


 また、佐賀市は中国人客向けに飲食・散策マップを作り、受け入れ態勢を整えている。

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